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読み始めたら止まらない ! 大河解説ロマン ガラスの改稿 狼少女ジェーン 10 野生の狼少女編 |
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〜 ガラスのように もろく壊れやすいシナリオ ひとはみな素顔を隠して それをえがく 〜 |
第11章 紫の影 11 狼少女ジェーン 10 野生の狼少女編 |
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2006/04/01 作成 06/04/14 更新 注釈の追記と情景描写の修正
あらすじ
速水英介は月影千草が後継者候補と認めたと聞くマヤに興味を持ち、密かにマヤの 様子を窺っていたがその才能の程がわからず、意を決して直接会ってみる事にした。
月影千草の若い頃を彷彿とさせるマヤの得体の知れない才能に惹かれた 英介は真澄に対し「わしもあの娘に賭けることにする」と宣言した。
一方、「狼少女の演技に野生の匂いがしない」という黒沼の言葉を受けて、 一人悩んでいたマヤは“野生”をつかむために単身山奥へと向かった。
はたして野生の狼の表情を手に入れる事は出来るのか・・・ !?
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11号(連載第210回)はコミックス31巻81pの場面から始まります。 84p、85pの山間を走る列車の見開きページがこの号の扉になっています。
残された可能性を求め 狼の心を知るため マヤは、山へ !! ・・・というキャッチコピーが入っています。
冒頭(82,83p)の電車と風景の変化が交互に描かれるところからこの扉にかけてのコマ運びは 長距離の移動の実感があって、私は結構気に入っています。 ・・・(^0^)
この号の冒頭からコミックス88pに当たる、黒沼に電話して報告するところまでは変更なし。
次ページ89pからやや再構成していますので88pの黒沼の最後のセリフから記述します。
受話器を持つ黒沼 88p-8 「役者は体が資本だ 怪我でもしたら承知せんぞ」 「体にはくれぐれも注意しろ」 「いいか わかったな !」 ──────────────────────────────────────── 受話器を持つ笑顔のマヤのアップ 背景に花 「先生・・・!」
奥に電話中の黒沼 手前に様子を窺い顔を見合す役者たち 「おまえが帰ってくるまでみんなにはジェーンぬきで稽古してもらうことにする」 「みんな待っているんだということを忘れるな」
みやげ物屋の建物 アオリの外観 背景は空 「は はい・・・! ありがとうございます黒沼先生・・・ !」
右奥に頬汗の助手と役者たち 左手前に受話器を置く黒沼 「先生! マヤちゃんをこのままにしていいんですか !?」 ガチャ
真っ黒バックに黒沼のアップ 額の前の空間に八方放射の星(白抜き) 「とめても無駄だ 帰ってきやせんよ」 「それくらいなら行く前に相談している」 「あの子はそういう子だ」 ──────────────────────────────────────── 劇場内に戻る黒沼 89p-2 「演技の稽古は稽古場や舞台ばかりじゃない」 「そして演技をするばかりが演技の稽古ではないんだ」
顔を見合わせるジョン、アン、伯爵令嬢役の役者たち 89p-3
真っ黒バックに黒沼の眼鏡のアップ 89p-4 「あの子は自分の稽古方法をしっているだけだ」
左手の平に右手でパンチする怒り筋の黒沼 後方にハッとするアン、ジョン、令嬢 89p-5 「叱るのは帰ってからだ !」 あンのやろ〜 (手書き文字) 「さ! みんな稽古だ !」 ぞっ
真っ黒バックにサクラコージのアップ もやもやフキダシ 89p-6 (マヤちゃん・・・) (いつもきみにはおどろかされる)
汗一滴の微笑みマヤのアップ 同じコマに買い物するマヤの後姿と店のおばさん カット 「よかった・・・! 先生のお許しが出て・・・」 「えーと パンください」 「それからこのチョコレートとキャラメルとクッキーと・・・」 |
11 号 マヤ、山へ・・・
カット
カット
絵はカット、セリフは 89p-1の新たに描い た絵のコマに集約。
絵はカット、セリフは 89p-1の新たに描い た絵のコマに集約。 (下段2コマのセリフは 89p-1に集約している が絵は描き替えている
アンはともかくジョンと 令嬢はコミックスには あまり登場しないので 名前だけでは解り難い と思いますが、一応 個別の表情から人物 が判かるので役名 で記述しました・・・(^_^;)
ひとつ上のページで セリフの集約をされた コマをこのページの一 コマ目に割り込ませて いる為、順次コマ割りの 配置がずれており結局 最下段の買い物をする マヤのコマはカットされ ました。 ・・・(^o^;) |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 90p(土産物屋の軒先のベンチでパンを食べるシーン)から94p-4(登山者のひげの男がバスを 降りたところ)までは変更なし、94p-5の杉の沢バス停の風景はこのページの一番下まであり、 麓の小さなバス停と対比して長い九十九折の林道が山の頂まで伸び、その向こうに天狗岳と 思われる山の稜線がはるか遠くに見えています。
連載時原稿では杉の沢バス停の停留所表示はこのバスが山道を走っているコマの直下に 同じ大きさの停留所名の丸い看板が描かれたコマが1コマあって、その左側と下側はすべて 山の絵でした。(圧倒的な山の絵の右下の隅に小さくちょこんとバス停が描かれていた)
コミックスでは風景のコマを小さくして下記 94p-6,7に相当する2コマを最下段に移植している 為、この絵を見た印象はかなりスケールダウンしています。 (山の絵自体も違うものです) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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バス停に降りたマヤ 後ろに発車するバス 手前にバス停の表示板 94p-6 ブロロ・・・
目尻に汗一筋のマヤ横顔 真っ黒バック 94p-7 (降りちゃった・・・) (帰りのバスは4時30分のが1本だけ・・・) (このままいけばきょうは帰れないわ・・・)
青筋頬汗で心配げなマヤ汗一滴 アオリの立ち姿 背景の木々は2コマまたぎ (どうしよう・・・ !) (今夜・・・ もし帰れなくなったら野宿するしかないのかな・・・)
(こんな山の中でたったひとりで・・・ !) (夜はきっと真っ暗だわ)
汗一滴 髪乱れのマヤの後姿 ポツンと・・・ (昔 狼が棲んでいたところだもの) (狐や狸や山ネズミ) (それに蛇だっているわ きっと・・・)
ベタフラッシュ (どうしよう・・・・・・ !?)
足元のアップ (体育館シューズのような靴・・・(^o^;)・・・) (でも・・・) (ジェーンはそんな中で平気で暮らしていたのよね・・・) ──────────────────────────────────────── (次のコマは95p-1にコマの横幅を拡大して後ろ頭を加筆し2コマ目のセリフを集約して採用)
マヤのアップ 濃いトーンのかかった表情 真っ黒バック 95p-1 (ジェーン!)
汗一滴の頬汗マヤ 軽い笑みを浮かべてやや前かがみ ↑ 95p-1 にセリフを集約 「い・・・いこう ここまできたんだもの」 「夜になったら木の根元か岩場のかげで夜明かしすればいいわ・・・ !」 「ジェーンみたいに・・・ !」
マヤ決意の横顔アップ 後方に行き先案内板 (この絵は他のコマ全部にかかっている感じ) (夜叉峠から天狗岳へ・・・ !) (案内標識の表示は右が夜叉峠、左がくま里)
歩き出すマヤの足元
山の遠望風景 (手前の森をなめて尾根が3つ) 95p-2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このページでの現実の山を目前にしたマヤの心理的葛藤が一コマに集約された事や間の3コマ がカットされた事により、その前のページのカット分と合わせて約1ページ半ほどスピーディーに なりましたが、その分情緒や情感の薄い展開になりました。
コミックスでのマヤはありえないほど脳天気娘ですが、連載時原稿では人並みに葛藤した末に 山へ分け入る決意を固めたのでした。
高卒の19歳の少女としての常識はちゃんとあったのです・・・(^0^;)
次のページはコミックス109pに差し替えて収録されました。 (翌日の朝の出来事に変更になりました) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 木々の生い茂る山道を両脇の草を掴みながらよじ登る頬汗マヤ 109p-1 「よくこんな急な道つくったわね」
木の枝を杖にして岩場をよじ登る汗だくマヤ 109p-2 「こ これでも道なの?」 「これでも・・・」 はあ はあ
絶壁の岩肌にへばりついて泣き顔のマヤ 109p-3 足元の道から小石が数個断崖の下に落ちていく 「お母さーん・・・ !」 ガララ・・・ ・・・ここは道じゃないだろ・・・(^0^;) ──────────────────────────────────────── 荒々しい山の景観
山道を登る頬汗の苦しげなマヤ 95p-3 にコマを縦に伸ばし横を縮めて採用 はあ はあ
空白コマ 95p-4 配置はずれてる 「あれから3時間・・・」 「いったいいつになったら夜叉峠につくのかしら?」 はあはあ 「このまんまじゃ天狗岳どころか夜叉峠に着く前に日が暮れてしまうわ」
空を見上げるマヤ 横顔 95p-5 配置はずれてる 「そういえばあたりも少し薄暗くなって・・・」 「え? まだそんな時間じゃ・・・」
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髪乱れ・・・とは 頭に髪の毛が数本 立っている状態。
そのせいかマヤの頭 頂部につむじが二つ ありますね・・・(^_^;)
このページの左側には 花とゆめコミックスの 広告がありました。
そのスペースを利用 して2ページ上の内容 をこのページと合成した 事によって、筋立てを 短縮した結果、ひとつ 上のマヤの山登りの シーンが雨宿りの翌日 の山歩き場面に差し替 えになったのでしょう。 ・・・(^_^;) |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ マヤの峠道での大活躍?も再構成されていましたね。 ・・・(^_^;) 軽装とはいえ6時間もの登山はかなり大変そうです。 ・・・(^o^;)
この後、雨に打たれる場面以降は改稿はありません。 展開は、雨雲急接近、激しい雷に驚くマヤ、降り出した雨の中を岩場に避難、速水真澄の 『イサドラ!』舞台稽古の見物とまどかや藤本との会話、真澄と紫織の雨中のデート、岩場で 雨宿りするずぶ濡れマヤの様子・・・と続きます。
この号の最終ページはコミックス106p(岩場に避難したマヤの場面)です。 (107pの山並みの上空の稲光のページは連載時原稿にはないのでコミックスでの加筆)
柱言葉は 野生の少女の心を求めて山をさまよい歩くマヤ。 一方、急速に進展する真澄と紫織の関係やいかに。 ・・・でした。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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1985年 12号(連載第211回)
空に陽光が煌く キラ・・・
マヤの眼を閉じた目元に光が・・・ 「う・・・ん」
向こうの山の稜線から顔を覗かせる太陽
マヤの顔の左側に陽光が当たる 「ん・・・ン」 「いた・・・っ!」
遠くの尾根の上に太陽が姿を見せて周囲の森の風景が浮かび上がる
マヤの見開いた眼のアップ チチチ・・・ ピーー ピチュピチュ・・・ ──────────────────────────────────────── 「えっ・・・!?」 ガバ 頬汗マヤ起き上がった
ズキ 頬汗のマヤ 眼を閉じ歯を食いしばる 「いた・・・!」
涙目のマヤ 背中と肩をさすりながら 汗二滴 「そうだっけ・・・」 「きのう山へやってきて ここに雨やどりするうち眠っちゃったんだっけ・・・」 ギク ガク 「いたた・・・」 「岩の上で寝たから体のあちこちが痛い・・・」
頬汗の弱り顔で 「お腹へった・・・」 「パンの残り食べよ・・・っと」 「チョコレートもひとかけらだけ」
向こうに見える険しい山 (天狗岳・・・)
杖を突いて歩く汗だらけのマヤ 108p−2 縦長コマ割りに変更し上下に岩肌を加筆 ふう (セリフも背景も変更している) (昔 狼が棲んだというところ・・・) ふう この ふう はカット (どんなところなんだろ・・・?)
上を見上げる頬汗マヤの横顔アップ (たぶん頂上をみている・・・(^_^;)・・・) 108p−4 ※ (狼少女ジェーン・・・) (たとえ劇の世界とちがっていてもいいの) (そこにいけばなにか得られるような気がする・・・) ──────────────────────────────────────── ※ このコマの元絵は横長だったので天地はマヤの額から顎の下までしかありませんでした。 額の上の髪の毛と顎から首にかけてのラインの途中から下は書き足したものです。 そのため、目にかかる前髪のラインがゆがんでおり、顎から首にかけての線も妙なバランス になっており、さらに元々フキダシがあった耳の横の髪の流れが途切れています。 ぱっと見は判らないと思いますが以前述べた真澄の絵の描き足しの際と同様に絵全体の デッサンが狂っています。 このくらいの絵なら変に移植するより新たに描き直した方がいいと思うのですが・・・(^_^;) なお、このページの風景画はすべて新規に描いたものです。 ・・・(?_?)
コミックスでは最後のコマが岩をつかむ手のカットで次ページがマヤのコミカルな山登りシーン ですが連載時原稿の展開は・・・
山の頂上よりも上に昇った太陽 110p−1 (ジェーンの心のなにかが・・・) このセリフは削除された
夜叉峠の標識 アオリ 背景は空 (木の棒に書いたものが道端に立っている) 110p−2
額を左手の甲でぬぐう頬汗のマヤ 110p−3 (夜叉峠をこえてだいぶたつのにまだ天狗岳へつかない・・・) (いったいどこまでいけばいいのかしら?)
木の密集した森 110p−4 (やだ・・・! 道がわからなくなっちゃった・・・ !)
大口開いた頬汗マヤ 両手でメガホンを作って・・・ 110p−5 「おーい」 「誰かいませんかあ─── !」
森の上を渡るこだま 110p−6 いませんかーー・ いませんかーーー いませんかーー・・・ (手書き文字)
奥に鬱蒼とした森 110p−7 シーーン・・・ 手前にポツンと佇む汗一滴のマヤ ──────────────────────────────────────── ページの順番を入れ替えたためにつなぎ目のセリフや絵を変えたわけですね。 次のページはマヤが山番のおじさんと出会う場面ですがここは変更なしです。 111p さらに次のページで岩魚を食べながら山の動物の話をするところも変更なし。 112p その次のページはやや変更があって・・・
空白コマ 「熊・・・!」 「そうだ 食われんように気をつけるんだな」
右手奥に大笑いする山番のおじさん 左手前に頬汗三筋で目尻に青筋の振るえマヤのアップ わははは 「このあたりのは人間の姿を見たらすぐ逃げ出す臆病な熊だ」 「デカイのはおらんよ」
岩場にたつマヤの足元 汗一滴 (かなり内股) 「ところであんたまさかこんなところに一人でやってきたんじゃあるまいな」 「え あの 実は・・・」
山と森の風景 「なに!? 芝居の稽古をするためにひとりでこの山へ・・・ !?」
真っ黒バックに真っ白マヤ 汗一滴 「いくら演っても野生の狼の演技がつかめなくて それで・・・」 「山へくればなにかつかめるかと思って・・・」
焦り汗を三滴飛ばして叫ぶおじさん 「ばかもん・・・!」 大きい字 「あきれた・・・! そんなことでなんの用意もせずにこんな所へやってきたというのか !」 「山を甘くみるな!」 ──────────────────────────────────────── 握りこぶしのおじさん 怒り顔で 「遭難したらどうするんだ !」 「事故で死ぬ奴だっているんだぞ !」 「あんたみたいなのがいるからわしが迷惑するんだ」
真っ黒バックに真っ白髪だが 少しもこたえていない表情のマヤ (それどころでない風情) 「すみません・・・」 「でも あたしどうしてもきたかったんです」 「荒野の中で狼達に育てられた野生の少女・・・」 「どうしてもうまくやれないんです・・・」
笑顔マヤ ふと・・・ 言われたおじさんも ふと・・・ 「そうだ おじさん !」 ☆ 「「なんだ?」 「山には長いんですか?」 「まあな 山番やって30年」 「子供の頃も山で育ったしな」
笑顔の乗り出しマヤ アップ 同じコマにびっくり顔で引き気味の頬汗おじさん 113p−4,5 ※ 「じゃ あたしの演技を見てください !」 ☆ 「なに!?」 ☆
満面の笑顔で胸倉をつかむ乗り出しマヤ びっくり顔で引き気味のおじさん 「だって今まで山の中でいっぱい野生の動物をみてきたでしょう !?」 ☆ 「だけどわしゃ狼は・・・」 「みたことなくても野生の動物らしいかどうかはわかるでしょう !?」 ──────────────────────────────────────── 汗一滴で叫ぶおじさん 聞いていない満面の笑みで位置に走るマヤ 「わしァ ガキの学芸会につきあうほどヒマじゃないぞ !」
こぶしを振って怒るおじさん 「だいたいそんな軽装でやってくるなんて あんたこの山をなめ・・・」
四層の山の景観 うおおおーーーん
ビク びっくり顔のおじさん
濃い網掛けのマヤ 大口開いた顔のアップ 114p−2 おおーーーーん おーーーん ──────────────────────────────────────── 岩の上に四つ足のマヤ 114p−1 おおーーーおん おーーーーん
気を呑まれた表情で 寄り目こめかみ汗の口半開きおじさん ややアップ 115p−1
左肩を舐めるジェーン 114p−4 ★
岩の臭いをかぐジェーン 114p−4 ★
額と顎に汗の眼が点で寄り目のおじさん 2コマまたぎ 114p−3 同じコマに目を上げたマヤの横顔 114p−4 ★ ガルル・・・
手前の森をなめて遠くの山の景観 おおーーん ──────────────────────────────────────── 真っ黒バックに真っ白マヤ 汗一滴 「どうでしたか?」
寄り目で左右の眉が互い違いで苦しい笑顔の汗二滴おじさん 「なるほどね よくそれだけ動物の動きをやれるもんだ」 * 「学芸会なんていってこりゃ悪かったな」
上目でむずかしい顔の腕組みおじさん 115p−3 上のコマの*印のセリフを集約している 「そうだな 動きはいいけど・・・」 「山の動物達とくらべるとあんたの今演ったのは野生の狼・・・じゃなくて」 ん・・・む 「都会の野良犬って感じだ」
! 額に青筋でキョン顔のマヤ アップ 115p−4
人差し指を立てた笑顔のおじさんの横顔アップ 115p−5 「野生の匂いがしないんだ」 「表情だな」 「表情がちがうんだよ」
深い網掛けの青筋頬汗マヤの大アップ もやもや背景 115p−6 (表情・・・!)
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翌日の朝
絵は変更して113p-1 に下のコマのセリフも 集約してまとめている。
この会話場面も一連の 会話の内容を113p-2 のおじさんの発した「狼 の演技を稽古するため にこの山へだってェ !?」 というセリフに置換する ことによって3コマ分の 絵とセリフを一コマ分の スペースに短縮の上で 収録している。
おじさんのお説教の シーンは根こそぎカット されました。・・・(^_^;)
☆印のセリフだけを まとめて二つのコマ に再構成している。 (113p-4、5) その分会話の流れが 早くなったが、山番の おじさんのキャラもマヤ 同様に軽くなってしま ったのは否めまい ・・・(ーー;)
このシーンもカットです
このシーンもカットです
この絵はカットして 他の絵に描き替え (縦長のコマだった)
このシーンもカットです (これも縦長のコマ)
★印のコマは一コマに 集約しています
このシーンもカットです
絵は変更して115p-2 にセリフを採用。
絵はカット、*のセリフ は下のコマに採用
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ コミックスではカットされましたが山番のおじさんも、ちゃんとマヤを叱っていたのです・・・(^_^;) でも、このわずかなシーンをいったいなぜカットしたのでしょうね? なくしても大した短縮にはならないし、残しておいても邪魔にはならない場面ですし、なんらかの 意図が無ければそのまま採用されるべきシーンだと思うのですが・・・・・・(?_?)
考えられるのはマヤの無茶をたしなめるセリフの部分を省いていることからすると、感情に ストップをかける要素をなくして脳天気なマヤの行動を肯定する方向性を強めたのかな?
ガラかめは改稿の際にキャラの行動が一般常識からはずれていく傾向と、感情表現が大げさに なる傾向が強いのですが、エピソードを端折った分だけ出来事のインパクトを強めたくなる心理 が作者に働くのではないかと思います。
このことは後になるほど顕著になり、徐々にストーリーの破綻や崩壊を招くのですが・・・(^_^;) ・・・42巻では人物の性格が壊れまくっていますね・・・(^0^;)
マヤはとことん失礼なヤツで、自分の想いがハジけるとだれかれ構わず胸倉をつかみ上げて 笑顔で脅迫しています・・・あの染谷理事長に対してもそうでしたが・・・(^_^;) ・・・豆台風の被害者は真澄様だけではなかった・・・(^o^;)
コミックス113pは2ページ強の原稿から抜粋したセリフで構成していますが絵の転用は少なく、 ほとんどのコマが新たな絵での描き替えになっています。 ※ のコマのマヤは元々は表情と左手しかなかったものをコマを拡大して左肩から肘にかけてと 頭の上部、及び右手のこぶしを加筆しています。 そのため、手と体の位置関係が不自然ですね・・・・・・・・・こればっかり・・・(^o^;)
★ のコマは元々は3つのコマ割りだった絵を一コマに合成しています。 これもガラかめにはよくみられるエピソードの短縮の為の手法です。
次のページでおじさんが一緒に下山しようと言うところからは変更なしで、逃げ出したマヤが 川に落ちたり森の中でムササビを見たりした後、野原に寝っころがって満天の星を眺めつつ、 プラネタリウムの想い出に至るところまではまったく同じです。
しかしこの後にコミックスではカットされた強力なエピソードがあります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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顔の中心を赤らめた頬汗口おさえのマヤ 汗一滴 126p−1 (速水さん・・・!) (どうしてこんなときにあんなやつのことなんか思い出したんだろ・・・!) (よりによって速水さんのことなんか・・・)
頬汗マヤの大アップ 126p−2 (速水さんのことなんか・・・)
夜空にそびえるビル 後方に他のビルの窓明かりも・・・ [大都芸能]
照明を落とした部屋から外を眺めている真澄の後姿 タバコの煙 窓外に街の風景 ────────────────────────────────────────
タバコを口にする真澄の横顔のアップ
カチャリ ふと・・・振り返る真澄
暗い部屋に半分身を入れた水城冴子 廊下からの明かりで左側面が照らされている 「ま・・・!」
肩越しに窺う真澄 歩み寄る冴子 「きみか 水城くん」 「もう帰ったと思っていたが」 「そうするところでしたわ」 コッコッ 「明りの消えたこの部屋から人の気配がしなければ」
窓外に目をやる真澄の立ち姿 「星を・・・」 「みたくなってね・・・」 「そろそろカシオペアがきれいな季節だ」 「もっとも都会の明りで星はひとつもみえない」 ──────────────────────────────────────── キョトン顔の冴子のアップ 同じコマで奥に振り返りの真澄 「どうした? 水城くん」
両手で書類袋を持つ冴子の腰あたり 汗一滴 「いえ・・・ おどろいただけですわ」 「真澄さまがそんなことおっしゃるなんて・・・」
真っ黒バックに伏せ目の真澄 「おれが星を好きだといったらおかしいか?」
真っ黒バックに眼を閉じた冴子の微笑 「ええ とても・・・ !」
窓辺に立つ冴子と真澄 「正座なんて もうなん年もみたことありませんわ」 * 「そうだな ほんとうならこの空にも満天の星が輝いているはずなのに」
真澄の横顔の目元 大アップ 「真実はなにひとつみえない・・・」 「だが 気づかないままでいる方が幸せなのかもしれない・・・」 ──────────────────────────────────────── ふと・・・真澄に目を向ける冴子
窓ガラスに添える冴子の手 「そうですわね このまま都会の中で生きるなら 星の美しさなどしらない方が幸せでいられるかもしれませんわね」
奥に 窓に顔を着けんばかりの 向こうむきの冴子の後姿 「真実に目をつぶって生きるおつもりなのですか?」 「真澄さま」 ビク 青筋頬汗で口半開きの網掛け真澄の横顔アップ
窓外に顔を向けたままの冴子の後ろ髪 「ご自分の心をだましながら幸せになれるとお思いですの?」 「この白くにごった空のむこうにある星の美しさを知っていながら・・・」 *
ガラス越しの冴子のアップ 青筋頬汗の泳ぎ眼で震えながら 汗一滴 「わたくしは・・・」 「わたくしはできませんは」 ← わ の誤植・・・(^_^;) 「それがどんなにつらいことか知っていますもの・・・ !」
* のコマにも文字間の誤植がありました(変なところにスペースが空いていた) ──────────────────────────────────────── ふと・・・ キョン顔の真澄 「水城くん・・・!」
青筋頬汗で汗一滴の冴子 急いで真澄の横をすり抜けつつ・・・ 「失礼いたします」 「帰るときは鍵をお忘れになりませんよう」
観音開きの大扉 閉まった パタン
真澄の表情 大アップ 背景に窓外のビル街の夜景 (真実・・・か・・・) (満天の星・・・) (この空のむこうに・・・) (今はひとつの星もみえない・・・) ──────────────────────────────────────── 次ページは127pのマヤのサバイバル場面です。 山葡萄を口にして吐き出したり岩魚を追ったりしますがことごとく失敗します。 ここからこの号のラストページ、岩場に座り込む空腹マヤの姿(コミックスでは130p)までは 連載時原稿からの変更なしです。
柱言葉は いまだ、狼の野生の心がつかめないマヤ !! 人里離れた山野での生活から得られるものは──── !? ・・・でした。
先バラシになりますが次号のサバイバルからの生還までの原稿も変更はありません。 しかし、後半の『イサドラ !』初日以降はかなりの改稿があります。 改稿研究ファンの皆様は楽しみにお待ちください。 (^o^)/~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実は連載時原稿ではマヤが満天の星空をみて真澄とのプラネタリウムでの場面を思い出す時、 それにシンクロするように真澄が星に思いを馳せておりました。
さあ、ついに今日のその時がやって参りました !
第11章 紫の影 狼少女ジェーン 1 黒沼龍三登場編 でカットされた「水城冴子の事情」に 続くナゾのエピソードカットです。
水城冴子の感情描写に関わる部分はこれで2度目のカットですね。 しかも、前回のようなコミックスの“引き”にはあたらない場所のエピソードです。 と、いうことは偶然ではなく明らかになんらかの意図が働いている筈です。 さらに、今回は感情の面で前回の心理描写よりもっと踏み込んでいます。
この号で冴子の見せた態度や事情を知らなければファンサイトの一部で語られる水城冴子の 真澄への屈折した恋心は理解しにくいのではないかと思います。
しかも、すでに30巻が発行されている状況で、29巻で一度カットされた「水城冴子の事情」が、 改めて出てきているという事は作者の中でマヤと紫織の真澄を巡る三角関係に水城冴子も 絡ませる目論見が捨て切れていないということでしょう。
しかし、このエピソードも結局31巻ではカットされているのでこのあたりの真相に迫るには まだまだ後の原稿を検証する必要があります。
次回はいよいよ物語の核心が明らかになるのでしょうか?
ところが、そう簡単には行かないのがガラかめの怖いところなのですよ・・・(^_^;)
・・・美内先生の中の海は広すぎてぼくにはみえません・・・ ・・・(^0^;)
ナゾがナゾを呼ぶ 大河解説ロマン ガラスの改稿 はまだまだ始まったばかりなのです。
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コミックス126pの 銀河の絵はこの下段 2コマの場所への差 し替えの加筆です。
*印のセリフの表記は このページへの記述に あたって私の方ですで に修正済みです。 ・・・(^_^;)
このときの冴子は うつむいて目を伏せ た姿勢のまま真澄の 横をすり抜けている ・・・(^_^;)
水城冴子の事情1を (別ウインドウが開きます)
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<= ご感想、ご意見、ご苦情、コメント等はこちらへどうぞ !! (^_-)-☆ |
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---|---|---|---|
<= ゲストブックです。 ご来訪の記念に足跡など残してください !! |
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”かぜ”の作成したサイト内横断リンク集 |
作成日 |
最終更新日と更新内容 |
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改稿 ・ 未刊行解説以外の ペ │ ジ も い ろいろ あ る よ !
見 て ね !
(^^) |
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12/02/22 コンテンツ全体の修正 06/04/13 背景とレイアウトの変更
06/04/29 「 キエカナ」 へのリンク追加 06/05/08 屋台場面の注釈を追記 06/04/12 背景とレイアウトの変更 06/04/06 画像のレイアウト変更 06/04/12 記述の追加とレイアウトの修正 06/05/01 「 キエカナ」 へのリンク追加 06/04/12 レイアウトの変更 06/04/12 新事実の追記二件と全体修正 06/04/17 内部リンクの追加 06/04/14 注釈の追記と情景描写の修正 06/04/17 内部リンクの追加 06/05/01 コンテンツ名変更 06/06/03 若干の注釈追記と微修正 06/06/16 若干の解説・注釈の追記と修正 06/06/16 更新 記述の追記と修正 06/06/16 解説・注釈の追記と記述の修正 06/06/16 解説・注釈の追記と記述の修正
06/08/28 追記と修正 12/01/13 更新 記事の追記 06/06/07 カラーも含む画像2枚 up
新コンテンツ作成ごとに随時更新中 必要に応じて随時加筆 2012/02/21 新規サイトを仲間に追加 (^^) ついに作家デビュー !! 作家デビュー2作目 !! 最新のコンテンツ |