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読み始めたら止まらない! 大河解説ロマン ガラスの改稿 狼少女ジェーン 速水真澄の陰謀編 |
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〜 ガラスのように もろく壊れやすいシナリオ ひとはみな素顔を隠して それをえがく 〜 |
第11章 紫の影 8 狼少女ジェーン 7 速水真澄の陰謀編 |
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2006/03/11 up 06/04/12 レイアウト変更
あらすじ
「忘れられた荒野」の上演をめざして特別参加への再審査を理事会に掛け合うという黒沼。 しかし、大沢社長の要求により稽古場明け渡しまであと一週間の期限が切られた。 マヤは速水邸に赴き演劇協会理事長への橋渡しを頼むが真澄はこれを拒絶する。 大都芸能社長の立場では亜弓のライバルであるマヤの主演する「忘れられた荒野」 の芸術祭参加には協力できないとの理由だった。 しかし、マヤの手土産 milkey weyのチョコレートにまつわる想いと会長である義父英介の マヤの紅天女候補容認とも取れる言葉、そして黒沼と桜小路の将来性を買って、 裏からの支援を決意し、影の部下聖唐人に一策を授ける。 一方マヤは『イサドラ!』の記者会見場でアカデミー芸術祭の主催者であるフジミ食品 文化事業団の集いが5日後にプリンセスホテルで開かれることを聞きつけた。 様々な思惑の交錯する中はたして芸術祭参加への願いは叶うのか・・・
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花とゆめ 1985年 7号
冒頭はまるであらすじのような会話から始まります。
手にティーカップを持ち 補助ソファに腰掛けたびっくり顔の亜弓 2/3ページ分の全身アップ 「なんですって!? 『忘れられた荒野』がアカデミー芸術祭に不参加!?」 「どういうことなんですか !! 小野寺先生 それはいったい・・・!」 ──────────────────────────────────────── 真っ黒背景に小野寺 (■.■) 「しっての通りアカデミー芸術祭は一劇団一作品がきまりです」 ウホン
客用ソファに小野寺 その左側の席に歌子 正面に亜弓 姫川邸リビングの俯瞰 「不振つづきの大沢事務所としてはなんとしてもここいらで賞がほしいところ」 「だが社長と演出の黒沼くんが芝居に対する意見のくい違いから衝突」 「社長はついに星歌劇団を退団したばかりの大スター 円城寺まどかを主演にもうひとつの芝居の上演を決め」 「その『イサドラ!』を芸術祭参加作品にしたというわけです」 「そのうえ黒沼くんが役者に素人を多く起用したのに腹を立て 上演させないといいだした」
豪華なシャンデリア 「どうしても芝居をやりたいのなら 芸術祭に特別参加が 認められれば許可しようということになったのですな これが」
小野寺 アップ (■_■)y-.。o○ 「演劇教会で認められた劇団が芸術祭に参加できるのは一作品」 「しかし それ以外は芸術祭実行委員会の会議にかけられて 認められたものだけが特別に参加することができる」 「特別参加規約・・・ですな」
葉巻の灰を灰皿に落とす小野寺の指 「黒沼くんの芝居はこの委員会議でおとされた・・・というわけですな」 ──────────────────────────────────────── ソーサーごとティーカップを持つ 姫川歌子 不思議そうに 「まあ でも小野寺先生」 「黒沼先生はたしか過去に2度も演出部門で賞をおとりの方でしょう?」 「それに北島マヤ」 「彼女は芸術祭で助演女優賞までとっていますわ」
歌子の横顔 奥にカップを口に運ぶ小野寺 「そう それに主役のひとり桜小路 優は わが劇団オンディーヌの 今一番の若手として注目されている青年です」 「それだけの人物がそろっていて いったいまたなぜ」 「素人が8人も役者として加わっているというのが ひっかかった・・・ということですかな」
空白コマ 「審査委員の中に 昔 黒沼くんと争った人物がいたのも不利でしたな」 ふはははは
小野寺の薄笑いの表情アップ 2コマまたぎ (■ー■) 「ま とにかくこれであの娘が賞をとる可能性はなくなった・・・」 「いよいよこれで『紅天女』は亜弓さんのものです」
「演劇界幻の名作『紅天女』・・・」 「演出はぜひともこのわたしが・・・」 ──────────────────────────────────────── ガラステーブルの上に手を置いた亜弓 「いいえ・・・!」 「小野寺先生」
小野寺 Ц(■。■ ) 「は?」
凛として立ち上がった亜弓 手前に小野寺の斜め後ろ顔 Ц(■ ) 「どうして そういいきれますの?」 「あのひとの出演する芝居がアカデミー芸術祭に参加が認められないからといって」 「そうおっしゃるのは早すぎませんこと?」
歌子 横顔 「亜弓・・・」
真っ黒背景に亜弓 アップ 「北島マヤ・・・」 「彼女にとって可能性がもうひとつ」 「残されていますわ・・・」
カップを持つ手 (小野寺の) 「可能性がもうひとつ・・・?」
亜弓の眼 どアップ 「ええ・・・」 「芝居を上演さえできればその可能性は生まれますわ」
きょとんとする小野寺 (■o■) ──────────────────────────────────────── のけぞって笑う小野寺 ((■〇■)) わははは・・
小野寺 俯瞰 葉巻を口元へ・・・ 「あの ことですな」 「いや 亜弓さん そいつは無理というものですよ」 「アカデミー芸術祭の賞をとるよりむずかしい・・・ !」
小野寺 アップ 葉巻を口の前にして・・・ 「もしうまくいって上演できたとしても 芸術祭に参加を認められもしない芝居は みむきもされんでしょうな」 「よってその可能性はまったく考えられませんな」
わははは・・ 白目青筋の亜弓
真っ黒バックに白目頬汗一筋の亜弓 横顔のアップ (マヤ・・・!) ──────────────────────────────────────── 大沢スタジオ外観 ゴーーー ガタン ガタン ガタン・・
稽古場に立ちすくむ 青筋頬汗のマヤ (後方の床に輪になって座り話し合う役者たち) (どうしよう もしこのままお芝居ができなくなったら) (芸術祭に参加ができなかったら『紅天女』は・・・)
真っ黒バックに思い詰めた表情の青筋頬汗マヤ うつむきのアップ (『紅天女』の可能性は・・・ !)
テーブル上に企画 製作部長の肩書きの名刺を差し出す手 劇団風月の大久保と申します (フルネームは大久保正秀) ──────────────────────────────────────── 喫茶店の店内に黒沼 その向かいに男 「『忘れられた荒野』の芝居をそちらの事務所で?」 「ええ ぜひこちらで手がけたいとお願いにあがったわけです」
笑顔の中年男 「以前から黒沼さんの活躍や才能には うちの社長も一目おいておりまして 一度ぜひこちらでと思っていたんですが」 「大沢事務所サンの方でお仕事をなさると聞いてるので遠慮させていただいておりました」
右手に笑顔の男 左手手前に黒沼 「でも大沢をかわられるとか聞きましたもので あつかましくお願いにあがったしだいでございます」 「もちろん役者もそのままで アカデミー芸術祭への参加もぜひお願いしたいと・・・」
身を乗り出す黒沼 と頬汗笑顔で汗二滴飛ばす男 (いわゆる滝汗ですか !?) 俯瞰 「ちょっとまってください」 「芸術祭への参加申し込みはもうすんだはずだと ← この(と)は(し)の誤植のようだが・・・(^_^;) たしかおたくの事務所でも予定していた芝居が・・・」 「いえ そちらの方はお気になさらないで下さい」 「こっちとしてはぜひ黒沼さんの芝居で・・・」
真っ黒バックに真っ白黒沼の怪訝そうな顔での目元のアップ 「どういうことかくわしく聞かせてください」 ──────────────────────────────────────── 困り笑顔の男 汗一滴 「は・・・あ」 「その・・・」
夜の速水邸 外観 [速水邸]
受話器を持つ真澄の大アップ 方には上着を羽織っている 「なに!? 黒沼さんが断った !?」
ベッドに電話機を移動し 腰掛けて受話器を持つ真澄 「なんだと!? どういうことだ 芝居の上演も芸術祭への参加もできる話だぞ・・・」 「裏の動きに気づいたのか?」
「電話ボックスの聖唐人 左脇には書類袋 「いえ 我々のことは何も」 〔ではなぜだ?〕 (真澄はくつろいだ服装) ──────────────────────────────────────── 聖唐人 アオリのどアップで2コマまたぎ 「劇団風月で芸術祭のために予定していた芝居をとりやめる話をしたところ」 「断ったというのです」
「その芝居をとりやめさせてまでやりたくはないと」 「芝居を愛しているからと」
激しく青筋の真澄 目を見開いた横顔
青ざめ真澄頬汗一筋で 震えつつ汗一滴 「芝居を・・・」 「愛しているからだと・・・?」
聖 「それに自分は賞をとるための芝居はつくれない・・・と」 「がんとして断ったそうです」
ベッドの横のスタンド台 (電気ランプと本2冊) 「わかった」 「もういい」 「また電話する」
受話器を置く真澄の手 カチャ ──────────────────────────────────────── 窓越しに室内の真澄の立ち姿 (なんて・・・バカな男だ) (全てお膳立てができているというのに・・・) (それを振ってまで他の芝居に情けをかけるのか・・・?)
黒沼横顔のイメージカット (芝居を愛しているから・・・)
頭を抱える頬汗真澄のアップ (わからない・・・おれには) (仕事で勝つことしか考えていなかったおれには・・・) (どうしてそんな気持ちになれるんだ・・・)
マヤの正面笑顔のイメージカット (チビちゃん・・・) (あたしお芝居が好き・・・) (これさえできればなにもいらない・・・)
真っ黒バックの空白コマ フラッシュセリフ (お芝居が好き・・・!)
頬汗真澄 うつむき顔で フ・・・ ──────────────────────────────────────── 窓 (室内から) (なんてバカなんだ あの男も) (あの少女も・・・ !)
空白コマ (だがおれは) (心のどこかで)
真っ黒バックに白目頬汗の真澄アオリ もわもわフキダシで・・・ (きみ達をうらやましがっている・・・ !)
黒沼のアップ 「芸術祭の関係者が集まるパーティー?」
頬汗マヤ ひたむきな表情で 「ええ 黒沼先生!」 「そこになら理事長さんもきっといらっしゃると思います・・・」 「一度審査で決まったことは変えられないって聞きました」 「でも もう一度再審査してもらえないか頼んでみてください !」 「このままなにもしないでいるよりは可能性があります・・・」 ──────────────────────────────────────── 汗一滴のマヤと黒沼 取り囲む役者たち 「それがダメならせめてあたしたちの稽古だけでもみにきてもらえたら・・・ !」 「そうなれば素人ばかりじゃないってわかってくれると思うんです・・・ !」 「先生 お願いですみんなも同じ気持ちなんです」 「先生 おれ達からもお願いします・・・ !」
頬汗のつるはし男 汗一滴 「せっかく芝居が面白くなってきたのにこのままやめちまうのは残念です」 「おれ あの 神父役やりたいんです」
汗一滴の婦長と医者 「私も・・・」 「他の自分を発見したみたい・・・」 「あの わたしもその お芝居やっていると生きる勇気みたいなものが湧いてくるんです」 「別の人生を生きているようで楽しくて・・・」 ──────────────────────────────────────── 空白コマ 「お願いです! 先生 理事長や主催者の人におれ達が参加できるよう頼んでください」 「おれからもお願いします !」 「あたしも・・・!」
黒沼の目元アップ (無表情) 「再審査の県は今朝断りの電話があった」 「理事長から直接だ」
! 激しく青筋のマヤ アップ 奥にサクラコージはじめ役者たち
真っ黒背景に黒沼 俯瞰 「理事長と親しくしている人物を通して頼んでいたのだが」 「やはりどうしてもダメだそうだ」 「みんなにも心配かけたな」 「すまない」 ──────────────────────────────────────── 深い網掛け背景に白黒沼 片面黒ベタの表情どアップ 「だがおれはどんなことがあってもこの芝居は上演する !」 「舞台の幕をあけてみせる・・・ !」 「たとえ芸術祭に参加できなくても」 「大沢事務所を出る事になってもな・・・ !」
真っ黒背景に白マヤ (黒沼先生・・・!)
大沢社長 奥に頬汗の役者たち 「大した自信だね 黒沼くん」 ははははは・・・ 「いいかげんあきらめるんだな黒沼くん」 「社長・・・!」 「芸術祭に参加はできんのだ」 「やせがまんはよしたまえ」
歩く社長 と仏頂面の黒沼 「金もないきみがなにをいうんだね」 「雨月会館をかりるのだって金がかかる みすみす赤字になるとわかっている芝居に一体誰が制作資金を出してくれるんだね」 ──────────────────────────────────────── 役者たち 俯瞰 「ま! 稽古場のほうもはやくかたずけてくれたまえよ」 ←ここの(ず)は(づ)の誤植 ははは ←この笑い声は2コマまたぎ
笑顔でサクラコージの肩を叩く大沢社長 (アオリ気味) 「ああ 桜小路くん 君ならいつでも大歓迎だ」 「『イサドラ!』の芝居にならいつでも使ってあげるよ」
黒沼 肩越しの横顔 「社長・・・!」 「おれはきっとこの芝居をやりますぜ !」
出口から出ようとする社長 「ああ そのときは舞台に 招待してくれたまえ」 はははは
黒沼の眼鏡越しの冷めた左眼のアップ (右眼は前髪で隠れている) 「ええ」 「かならず」 ・・・黒沼の眼鏡の中の眼の表情はここではじめて描かれました・・・(^_^;) (それまでのコマは終始無表情でした)
隣のページへつながる真っ黒バックの空白コマ フラッシュセリフ (芸術祭に・・・) (参加できない・・・ !) ──────────────────────────────────────── 口元にこぶしをあてて青ざめたマヤ 右眼のアップ (芸術祭に参加できなかったらあたしは・・・) (あたしは・・・)
サクラコージ 「マヤちゃん・・・」
真っ黒バックに真っ白く 青筋頬汗白目のマヤ フラッシュセリフ (隣のページからまたがるコマ割り) (『紅天女』の可能性が・・・) (あたしの夢が) (夢が消えていく・・・ !) ──────────────────────────────────────── 涙ぐむ青筋マヤのアップ 亜弓の表情を思い浮かべて・・・ (亜弓さん・・・!) (ごめんなさい 亜弓さん・・・ !) (あたし約束を守れない・・・)
ビル街のはるか上空の暗闇にフラッシュフキダシで (あなたとの約束を守れない・・・ !) ──────────────────────────────────────── プリンセスホテル 正面入り口前の 車寄せの景観 四角く抜いた空白コマにセリフ3箇所 (ごめんなさい 紫のバラのひと・・・)
(あたしあなたのためにも『紅天女』をあきらめたくなかった・・・)
(亜弓さん あたしとあなたと戦いたかった・・・ !)
泣きマヤの表情 どアップ (同じ舞台で) (紅天女のせりふをしゃべり) (紅天女のしぐさで 表情で) (あなたと演技を競いたかった・・・ !)
黒塗りの高級車 俯瞰 「パーティーは何時におひらきの予定ですか」 「お帰りの時間にお迎えに・・・」 「そうね・・・」 「あら・・・?」
亜弓 大口で・・・ 「とめて」 キーーー (この柱に美内先生急病のため源ページさせていただきました・・・との告知アリ) ──────────────────────────────────────── 振り返る涙目のマヤのアップ 後方に立つドレス姿の亜弓 その後ろに車 (亜弓さん・・・!)
柱言葉 アカデミー芸術祭への参加の道はあるのか? 演劇界幻の名作 「紅天女」 の主役はどうなるのか !? ・・・でした。
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7号
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ということで、この号もコミックスへの採用ページはまったくありませんでした。
さて、ここまでくるとなんとなくコミックス化の祭にカットされた理由が見えてきましたね・・・(^_^;)
この号冒頭に小野寺一と姫川歌子・亜弓母娘の会話の形で語られた部分に大きな理由が潜んで いると思います。
この号の発売時点ではコミックスは30巻まで発行されています。 ここで今までの改稿の経過を整理して書いてみます。
黒沼と大沢社長の対立の始まりは大沢事務所所属のタレント美森ジュンのジェーン役起用を 黒沼が拒否したことに端を発しています。 (28巻86p〜)
次に大沢社長が望んだ芸術祭での受賞をねらってハデな話題が欲しいという提案も黒沼により はねつけられた。 (29巻45p〜)
このあたりまでは連載時原稿もコミックスも違いはありませんが、29巻から本格化した黒沼の 演技指導場面がマヤの絡む部分以外は大幅にカットになり、30巻冒頭での役者いじめとも 取れるような描写の部分がクローズアップされたことで、対立の軸が変わってきました。
連載時原稿では大沢社長は対立しながらも黒沼の能力は認めており、黒沼も社長の意向に いやいやながらも従っているところもあります。 また、役者たちの大半は黒沼の指導により演技が向上しており、助手たちも黒沼の実力を 高く評価しています。 (この時点でついてこれない人が4人)
その後、連載時原稿では稽古の進行が遅れている事を心配した大沢社長が滑り止めのような 感じで『イサドラ!』の企画を立ち上げます。
一方コミックスではマヤとサクラコージ以外の役者たちへの演技指導場面をごっそりカットして スパルタ指導場面のみを強調し、『イサドラ!』の企画も水面下で進んでいた事にして役者たち の引き抜きを行った形となり、黒沼と社長との対立の構図をかなり単純化しました。
それに伴い、コミックス30巻ではマヤとスチュワート以外のほとんどの役者たちが抜けたかの ような描写になっています。
しかし連載時原稿では最初に居た役者たちが都合7名抜けた後、クラブで速水氏のマヤ評を 聞いた大沢社長の集めた役者たちからオーディションで1人(坂西良一)を採用、その後黒沼の オーディションの応募者たちから素人を8人採用、そのオーディションでビクトール男爵役の 古原明氏を採用ということですから、合計10名が加わっただけで、その他の人たちは元々居た 役者たちということです。 (ストーリー上は描かれていない部分で他にも数名変動があるのかもしれませんが・・・)
登場人物が総数で何名かは判然としませんが、今までの稽古に登場した役どころと人物名は 以下の通りです。 (名前のない主要な役者は人物の特徴で書きます)
※家政婦頭の名前は黒沼登場編ではアン・ベイカーでしたが、通し稽古編ではバトリー夫人に 変わっていました。また、役名クリスはベンに変わったのかもしれません。 ・・・(^_^;)
ということでざっと30名が登場人物かと思います。(村人役と客役の名無しは2役として) 括弧の人物が素人で丁度8名になっています。
つまり、コミックスでも素人を8名採用ということは本来初めから居た役者も結構残っていたか、 または、オーディションで素人の他にプロの役者も十数名獲得した筈なのですが、この部分の 人数の帳尻はストーリーのカットに伴いあいまいになったままで放置されました。
黒沼のオーディションに伴う新規参加者が10名とするとマヤとサクラコージを除く残りの18名は 元々初めからの役者たちということになります。
もし欠員が7名だったとすると新規採用の古原氏と坂西氏と素人8人を含めて合計10名加えた ということは、黒沼の眼鏡に叶わなかったプロの役者たち3名が役を降ろされたことになります。
もっとも連載時原稿でもエレンの髪型が途中から変わっていたり、コルベール牧師の呼び名が 通し稽古の時から神父に変わったりしているので、改稿の影響以外にも整合性を欠く部分は 多々あるのですが・・・(^。^;)
こうしてみてくると黒沼と大沢社長の対立の構図はコミックスでのストーリーの単純化によって 大幅に短縮を図るには格好の材料だったわけです。
この号の冒頭での小野寺と姫川母娘の会話の中であらすじのようにこれまでの経過が述べられ ていますが、それだけ黒沼と大沢社長の関わりや、アカデミー芸術祭参加への経過とその方法論 が複雑だったということですね。
そこで、ミルキーウエイや真澄の陰謀も含めて展開のややこしい部分をごっそり捨てて、全体の話 の流れを整理することによってコミックス31巻がスピーディーになりました。
しかしコミックス30巻の初版発行日は1985年2月25日であり、花とゆめの5号発行日(2月20日) 近辺の時期であり、その内容は権太原登場の回(狼少女ジェーン編 5 の後半)でした。
つまり、この時点では31巻での展開や改稿まではまだ煮詰めていなかったと思われますので、 このサイトで紹介した狼少女ジェーン編5、6及び7以降に相当するエピソードは後々カットする 予定ではなかった筈です。
従って31巻が改稿された際にこのあたりがカットされるのは別の理由があるということでしょう。
まだまだ、ナゾは解明されていないのです。 ・・・(^o^;)
次回は、これも完全にカットされた亜弓の大活躍のエピソードです。 では今回はこのへんで・・・ごきげんよう。
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”かぜ”の作成したサイト内横断リンク集 |
作成日 |
最終更新日と更新内容 |
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改稿 ・ 未刊行解説以外の ペ │ ジ も い ろいろ あ る よ !
見 て ね !
(^^) |
第11章 紫の影 4 狼少女ジェーン 3 通し稽古編 1 へ 第11章 紫の影 5 狼少女ジェーン 4 通し稽古編 2 へ 第11章 紫の影 7 狼少女ジェーン 6 ミルキーウエイ編へ 第11章 紫の影 8 狼少女ジェーン 7 速水真澄の陰謀編へ 第11章 紫の影 9 狼少女ジェーン 8 姫川亜弓の活躍編へ 第11章 紫の影 10 狼少女ジェーン 9 速水英介の思惑編へ 第11章 紫の影 11 狼少女ジェーン 10 野生の狼少女編へ 第11章 紫の影 12 狼少女ジェーン 11 『イサドラ!』の楽屋編へ 第11章 紫の影 13 狼少女ジェーン 12 ロビーの波乱前編へ 第11章 紫の影 14 狼少女ジェーン 13 ロビーの波乱後編へ 第11章 紫の影 15 狼少女ジェーン 14 紫のバラと万年筆編へ 第11章 紫の影 16 狼少女ジェーン 15 開演前日の風雲編へ 第11章 紫の影 17 狼少女ジェーン 16 嵐の開演初日編 1へ 第11章 紫の影 18 狼少女ジェーン 17 嵐の開演初日編 2へ 第11章 紫の影 19 狼少女ジェーン 18 嵐の開演初日編 3へ 第11章 紫の影 20 狼少女ジェーン 19 嵐の開演初日編 4へ 第11章 紫の影 謎の番外編 ─ガラスの仮面通信─ 1〜6へ 第11章 紫の影 21 狼少女ジェーン 20 上演2、3日目編 へ かぜのキャラクター紹介のページへ キャラのイラスト募集中 !! |
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12/02/22 コンテンツ全体の修正 06/04/13 背景とレイアウトの変更
06/04/29 「 キエカナ」 へのリンク追加 06/05/08 屋台場面の注釈を追記 06/04/12 背景とレイアウトの変更 06/04/06 画像のレイアウト変更 06/04/12 記述の追加とレイアウトの修正 06/05/01 「 キエカナ」 へのリンク追加 06/04/12 レイアウトの変更 06/04/12 新事実の追記二件と全体修正 06/04/17 内部リンクの追加 06/04/14 注釈の追記と情景描写の修正 06/04/17 内部リンクの追加 06/05/01 コンテンツ名変更 06/06/03 若干の注釈追記と微修正 06/06/16 若干の解説・注釈の追記と修正 06/06/16 更新 記述の追記と修正 06/06/16 解説・注釈の追記と記述の修正 06/06/16 解説・注釈の追記と記述の修正
06/08/28 追記と修正 12/01/13 更新 記事の追記 06/06/07 カラーも含む画像2枚 up
新コンテンツ作成ごとに随時更新中 必要に応じて随時加筆 2012/02/21 新規サイトを仲間に追加 (^^) ついに作家デビュー !! 作家デビュー2作目 !! 最新のコンテンツ |