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読み始めたら止まらない ! 大河解説ロマン ガラスの改稿 狼少女ジェーン ミルキーウエイ編 |
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〜ガラスのように もろく壊れやすいシナリオ ひとはみな素顔を隠して それをえがく〜 |
第11章 紫の影 狼少女ジェーン 6 ミルキーウエイ編 |
も く じ |
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2006/03/07 作成 06/04/12 更新 レイアウトの変更 06/05/02 更新 「キエカナ4」への参照リンクを追加
あらすじ
アカデミー芸術祭の演劇部門に特別参加が認められなければ大沢社長は 「忘れられた荒野」の上演をとりやめるといっている。
アカデミー芸術祭実行委員会事務局に特別参加の申請の為にやってきた 黒沼龍三だが、過去に劇評を巡って揉めた事で黒沼に個人的な恨みを 抱いている演劇評論家の権太原が芸術祭の審査員に加わっていた。
芸術祭特別参加の選考に落ちた事を知ったマヤは芸術祭実行委員会の理事に 直接会って審査のやり直しを求めるべく、夜の速水邸を訪れたのだが・・・
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花とゆめ1985年6号
夜の速水邸 門扉なめて正面 外観 中空に三日月
[速水] (表札のアップ)
案内のメイドと 豪華な応接室のソファに腰掛けた汗二滴マヤ(前かがみで落ち着かない様子) 「どうぞこちらでお待ちくださいませ」 「は・・・はい」
真っ黒バックに不安げマヤのアップ (とうとうきちゃった 速水さんに会いに・・・ !) (どうしよう速水さん あたしの頼み事なんかきいてくれるかしら・・・?) (でもアカデミー芸術祭の理事長を知っている人なんて速水さん以外しらないし・・・) ──────────────────────────────────────── 両膝に置いた両腕が震えるマヤ (ダメでもともと・・・ !) (そうよ! なにもしないよりは可能性があるもの・・・ !) (たとえ断られたってやれるだけやってみよう・・・ !)
カチャ 物音に顔を上げる青筋頬汗マヤ どき
手前にドアを開けた真澄の後姿 ずっと奥にマヤ
汗一滴のマヤアップ 「お久し・・・ ぶりです」 「速水さん・・・!」 ──────────────────────────────────────── (ここの2ページは見開きの扉です) 右ページにマヤの横顔アップ 左ページ奥からタバコを手にしたまま入ってくる真澄 ──────────────────────────────────────── 頬汗一筋の真澄 「驚いたな きみが訪ねてくるとは・・・」
顔赤マヤ 汗一滴でお辞儀しつつ・・・ 「あの 家で休んでらっしゃるところへ押しかけちゃって ご・・・ごめんなさい」 「おじゃまだったでしょうか?」
笑顔真澄のアップ 「いや・・・」 「歓迎するよ」
真澄横顔 とメイド 「ああ 道さん」 「このお客様はかわいいケーキがお好きなんだ」 「あら! そうでございますか !」 「わたくしがつくったタルトケーキをもってまいりますわ !」 (うれしげな感じ)
タバコを口に含む真澄 奥にレコードを用意するヤング執事 (朝倉のじいではない) 「音楽はブラームスがいいだろう」 「いつものやつだ」 「はい」
あわてマヤ 「あ あの おかまいなく・・・ !」 「あの どうか・・・ !」
でん 大皿に大量のケーキ (見えてる範囲で14種類15個) ・・・フルーツの乗ったのや丸いのや楕円のや三角のも・・・(^Q^;) じゅる ──────────────────────────────────────── 目が点のマヤ うれしげメイド 笑顔真澄 (うっわー!) 「この家では大だんなさまも若だんなさまも お召しあがりにはならなくて はりあいがないんですのよ」 「どうぞお好きなだけ召し上がれ」 「道さん自慢の手作りだ」
マヤ スプーンで・・・ 「いっただきまーす !」 「わあ! おいしい !」
微笑み真澄
コーヒーカップを持つ真澄 汗一滴のマヤ 「元気がいいな狼少女」 「どうだ? 稽古の方はうまくいっているか?」 「黒沼先生からは都会の狼だっていわれています」 「都会の狼?」 「野生の臭いがしないんだそうです」 「それに人間に対する恐怖や怒りが足りないって・・・」 「怒りが?」
マヤの目元のアップ 汗二滴 「野生の狼としての本物の怒り・・・」 「でもあたしまだどう演じていいかわからなくて・・・・・・」
コーヒーカップを口にする真澄 「おれに接するきみを見てると とてもそうはおもえないがね」
空白コマ 「速水さん・・・!」 ははは ──────────────────────────────────────── 道さんと他のメイド 「真澄様があんなに楽しそうに・・・」 ははは 「あんな笑い声はじめて・・・」
二階の窓越しに一階テラスの窓を見おろす人物の手 「真澄のところに誰か客がきてるのか?」
朝倉のじい 「はい」 「女の子がひとり」
朝倉のコマで顔の部分だけ隠れた車椅子の人物 「女の子だと!? あの真澄が !?」
向こう向きに窓外を見る朝倉と車椅子の人物 「北島マヤという例の『紅天女』候補の少女です」 「前にこの家に少し いたこともございます」 「わずかな日にちでしたが」
朝倉 小首かしげて汗一滴 「それにしても『紅天女』というと たしか梅の精で絶世の美女の役のはず・・・」 「なんであの子が候補なのかわかりませんな」
車椅子 (向こう向きの後姿) 「紅天女・・・候補・・・」 英介はこの時点ではまだ顔出しNG・・・(^_^;) ──────────────────────────────────────── ゲフ・・・ このページはギャグ路線・・・(^。^;) 口元を手で押さえた寄り目のマヤのアップ 汗一滴
右にトレイの上端を咥えた目が点道さん 左に頬汗目が点のメイド まん中のソファでずり落ちる真澄 ズズ
顔赤な頬汗マヤ 汗一滴 目が点メイド二人と その間の若執事 「ごちそうさまでした」 「しかし・・・」 (あれをみんな食べるなんて・・・) (人間じゃねエ) 「あたし出されたものは全部食べる主義なんです」 (やっぱり一個くらい残しておいた方がよかったかしら・・・?) カラッポ の大皿を見て青ざめる頬汗真澄 汗一滴
頭を抱えて大笑いの真澄 「負けたよチビちゃん」 「その食欲なら本物の狼もかなわない」 ぷーーー はははは ──────────────────────────────────────── 口おさえの真澄横顔 白目が真ん中に寄って顔真っ赤なマヤ クックッ・・・ ・ 「からかうのはよして下さい 速水さん」 「いや失礼 からかってるつもりじゃないんだが」 「なお悪いです」
メイド達と執事 俯瞰 出口へ・・・ 「ああ みんなさがってくれ」 「用事があれば呼ぶ」 「はい」 ゾロゾロ
真澄 自家用のバーカウンターへ あっけ顔のマヤ 「少しは飲めるんだろう チビちゃん」 「ああ きみにはワインがいいかな」
汗一滴の マヤ 「あ・・・あの 速水さんあたし・・・」
頬汗マヤ にグラスを差し出す真澄 「あの・・・」 「さ 飲んでみたまえ」 「口あたりのいいワインだ」
手前にレコードを手にした真澄 奥にマヤ 「いつの間にかレコードがきれていたな」 「きみが好きなものがあればかけよう」 「いえ・・・! レコードなんて速水さん あたし・・・ !」 「きみにはポピュラーがいいかな」 ──────────────────────────────────────── 汗一滴の頬汗マヤ 乗り出して 「速水さんあたしここへケーキ食べに来たり 遊んだりしにきたんじゃありません・・・」 「あたし・・・あたし・・・」 「わかってるよ! チビちゃん !」
真っ白マヤの横顔 (?)
巨大オーディオシステムの前に立つ真澄 (手にはLPレコード盤)
真っ黒バックに星を散らした真澄の微笑み アップ 「わかっているよ」 「きみがこのおれを家まで尋ねてきたんだ」 「よほどのことがあるのだということくらいわかっているよ」
キョンマヤ 汗一滴
レコードをプレーヤーにセットする手 カチャ
ソファのマヤ 俯瞰 部屋に音楽が流れる (速水さん・・・) ──────────────────────────────────────── グラスを合わせるふたりの手 「乾杯だ」 チン 「あ・・・はい 乾杯」
眼を閉じて顔を上げ一気飲みするマヤ 眺める真澄 グーーー・・・
残りのワインを見ながら左の人差し指を唇に当てるマヤ 「おいし・・・!」
口元のグラス越しに微笑む真澄 アップ フ・・・
タバコに火をつけようとする真澄 「さて 話をきこうか?」 「アカデミー芸術祭のことか?」
目を見開いたマヤ
頬汗 汗一滴 前かがみの小刻みに震えるマヤ 奥に真澄 (右手にライター左手にタバコ) 「は はい・・・そうです」 「速水さん あたしを芸術祭実行委員会の 理事長さんに紹介していただけませんか?」 ──────────────────────────────────────── (このページは余白が黒ベタ) 眼を閉じタバコを口にする真澄 (左手) 「なにがあった?」
汗一滴うつむきマヤ ★ ・・・(^0^) 「芸術祭特別参加を決める審査会議で『忘れられた荒野』が落とされました」
「理由は?」 カチン ライターを弄ぶ手 (右手)
天井の高い速水家の内壁 ステンドグラス風の窓 「素人を多く使っているためだとききました」 「それだけか?」 「はい」
真澄 横顔 「それで理事長に会ってどうする気だ?」
頭をふらつかせ気味の 頬汗マヤ 汗一滴 もじもじしつつ・・・ 「もう一度審査のやり直しか 参加できるようお願いしてみようと思って あたし・・・」
灰皿に灰を落とす手 (左手) 「それでおれの所へきたというわけか」
あごに手を添えるうつむき頬汗マヤ 汗一滴 「はい・・・速水さんならきっと理事長をご存知だろうと思って・・・」
白目にまつげが影を落とす真澄の大アップ 右手指で挟んだタバコを口元にしつつ 「甘ったれるな!」 ──────────────────────────────────────── うつむいたまま青ざめる頬汗マヤ ビク
真っ黒バックに立つ真澄 「きみはおれが頼みさえすれば理事長にひきあわせてくれるとでも思ったのか?」 「それともダメでもともとだと頼みにきたのか?」
! 頬汗青筋マヤの眼のアップ
マヤを指差す真澄 青筋頬汗の震えマヤ 汗一滴 (もやもや背景) 「だいたいきみが頼んだくらいで審査のやり直しをしてくれるほど芸術祭は甘くはないぞ」 「いったん会議で決まったものをくつがえすのは容易ではない」 「誰もが認めるだけの それ相当の理由がなければならない」 「かつて審査のやり直しが行われたことは一度もないんだ」 ──────────────────────────────────────── マヤ青筋目元のアップ 「なぜおれの所へきた?」 「おれがきみの味方だとでも思ったのか?」
奥に青筋頬汗前かがみ震えマヤ 左手前に大アップ白目の真澄トーン横顔 やや青筋 「速水・・・さん・・・ !」
真っ黒バックに散る木の葉 サワサワ サワ
頬汗青筋マヤの横顔アップ 「このまま芸術祭に参加できなくなれば きみが来年の春までに賞をとれる可能性はほぼなくなる」
少し青筋のやさしげな真澄の目元のアップ 「すると『紅天女』の上演権は姫川亜弓のものとなり 彼女をかかえてる大都芸能としてはたいへん都合がいいことになる」 「そうだろう チビちゃん」 ──────────────────────────────────────── やや青筋で 薄白目の真澄 アオリのアップ 「これがおれの立場●●だ」
! 青筋頬汗白目マヤ 俯瞰
額に汗一筋で見開き眼の唇噛み締め青ざめマヤ (立場・・・!) 「はい・・・」
膝に置いた震える両腕 「はい・・・」
額汗頬汗青筋うつむき震えマヤの大アップ 「よくわかりました・・・」 「すみませんでした 速水さん・・・」 「こんなことお願いにきたあたしがまちがってました」 ──────────────────────────────────────── 真澄なめて下向き震えマヤ 「話をきいてくれてありがとうございます」 「やっぱりあたしが甘かったと思います」
速水家外観 「帰ります」 「まちたまえ 夜だぞ 車で家まで送らせよう」 「いえ・・・! 駅まで近いし歩いて帰ります」 「それに頭も冷やしたいし・・・」
右手でスカートのポケットを探るマヤ 汗二滴 ★ ・・・(^0^) 「あ! そうだ これ・・・」
真澄を見上げるマヤ 汗一滴 (もうマヤも立っている) 「おみやげがわりのチョコレートです」 「お好きかどうかわからないけどおいしそうなので買ってきました」 「仕事で疲れたときはいいかと思って・・・」
手前にラッピングされリボンの付いた板チョコを差し出す手 奥にキョン顔の真澄
真っ黒バックに神妙な表情の真澄 (やや青筋) 「ありがとう」 「チョコレートは大好きだよ」
部屋の出口で勢いよく大きくお辞儀するマヤ 「じゃ あたしこれで・・・ ! おじゃまさまでした!」 ペコ ──────────────────────────────────────── 薄暗い速水家の外壁沿いを歩くマヤ 左腕で涙をぬぐいながら (高い壁にポツンとした風情) (バカだ・・・! バカだ・・・ !) (あたしバカだ・・・ !) (よりによって速水さんにあんなこと頼みにいくなんて・・・) (あのひとが味方になってくれるわけないのに・・・ !) (甘かったわ)
泣きマヤの表情 アオリのアップ (そうよ 憎らしいけど速水さんのいう通りだわ) (恥ずかしい・・・・・・) (恥ずかしいわ・・・・・・ !)
包装を解く手 パッケージに milkey weyの文字 (ミルキーウエイ・・・?)
中箱を引き出す指 星型の中ににっこりマークのチョコ ^-^
ふと気づく真澄 ──────────────────────────────────────── 頬汗真澄 (ミルキーウエイ・・・) (天の川ミルキーウェイ・・・) (天あまの川がわ・・・ !)
真澄とマヤ (回想コマ) (子供の頃プラネタリウムで星をみるのが好きだったんだ)
マヤの目元 (回想コマ) (速水さん)
にっこり星型が宙に浮いたコマ (そう・・・か!)
真澄横顔 大アップ (それを覚えていてこれを・・・) (これを・・・) ──────────────────────────────────────── 奥の入り口から入ってきた車椅子と朝倉 手前 我に帰る真澄 ・・・英介の顔には観葉植物の葉がかぶっている・・・(^_^;) 「今のがもうひとりの『紅天女』候補・・・か 真澄」 ビク・・・
向き直る真澄 手前に車椅子の背 「そうですお義父さん」 「姫川亜弓にくらべるとたしかに月とスッポンだが あの月影千草が見込んだ少女だ」 「ただ者ではないのだろう?」
真澄の足 (スリッパ) 「ええ」
車椅子の背 震える英介の影 汗一滴 (やや俯瞰で2コマまたぎ) 「『紅天女』・・・か」 「長いあいだの夢だった・・・」 「長かった・・・」 「ここまで来るのに本当に長かった・・・」
「あの少女か姫川亜弓かやがて紅天女役がはっきりするわけだが真澄」 「他の役者やスタッフは考えておるのか?」
指差す英介の手 アップ 「演出はどうする? 『紅天女』だぞ」 「役者と同じくらい重要だ」
英介の胸より下の描写 「劇団オンディーヌの小野寺君もやりたがっておるようだが この際 広く もっと才能と将来性ある人物を探したい」 「どうだ? 真澄 誰か心あたりはいそうか?」 ──────────────────────────────────────── さめた表情の真澄 「ええ・・」 「目をつけている人物がひとり・・・」
車椅子の膝 「どんな男だ?」
窓から天井のコーナー 「芝居を創りあげる以外なんの興味ももっていないような男です」 「世渡り下手なので世間の評価は実際の実力より低くみられています」
動き出す車椅子の車輪 「そうか」 「いずれその男のことを詳しくきかせてくれ 真澄」 「はい」
パタン 閉じたドア
真澄と道さん 俯瞰 「あら さっきの少女からチョコレートでございますか 真澄さま」 「きょうがバレンタインならよろしゅうございましたのにねぇ」
うつむき真澄 アップ 「バレンタイン・・・か」 「そうだな」 ──────────────────────────────────────── 左指に星型をつまんだ真澄 窓外に視線を向けて 「きょうが2月14日ならあの子はおれにチョコレートなんかもってきやしないよ」
トレイをかかえてキョン顔の道さん
輪になる使用人たち 俯瞰 「ええ!? 真澄さまが星型のチョコを !?」 「ミルクと砂糖がたっぷりの女の子がよく食べてるあれ・・・・・・ !?」 「まさかあの方がそんなもの食べるわけないだろう !?」 「そ・・・想像ができない・・・ !」
星型の角をひとかけ口にした真澄の大アップ 周囲に浮遊するにっこり星形チョコたち (甘いな・・・) (心までとろけていきそうだ・・・)
速水家の屋根をなめて夜空の星の流れ (天の川ミルキーウエイ・・・ !) ──────────────────────────────────────── 大沢スタジオの2階稽古場に立つ大沢社長 「わしとしても非常に残念なんだがね黒沼くん」 「約束は約束だ」 ゴーーー 「芸術祭に参加できなくなった以上 きみの芝居はとりやめにさせてもらうよ」 ガタンガタン
奥に社長 その後ろに役者たち大勢 手前の床にへたり込む黒沼 コマの外枠にかぶって頬汗マヤのアップ 「うちの事務所としてもみすみす 赤字になるとわかっている芝居をやることはできんのでね」 コッコッ 「それはわかっているだろう 黒沼くん」
空白コマ 「きとくな人がいて雨月会館を修理までしてくれたらしいが しかたのないことだ」 「きょうにでもこの稽古場を出て」 「まだ一週間ある!」
黒沼の握りこぶし 「芸術祭の正式発表までにあと一週間ある・・・・・・ !」 「それまで参加できるよう努力してみる」 「あと一週間はまってくれ・・・ !」
天井 「一週間ねえ きみも強情な男だ」 「審査会議はもう終わったんだよ」 「どうやって参加にこぎつけるつもりかね」
大沢社長 「まあいいだろう あと一週間だ」 「まってやろう それまでにここを出る仕度くらいしておいてくれたまえよ」 ──────────────────────────────────────── うしろから覗き込む助手 後方に役者たち 中央に頬汗の震える黒沼 「黒沼先生・・・」 「今 芸術祭の実行委員会や演劇連盟 主催する文化事業団に働きかけて再審査を要求しているところだ」 「この一週間 なんとか芸術祭にくいこめるよう努力してみる」
頬汗マヤ 横顔アップ (一週間・・・)
高層ビル外観
大型封筒 「これがこの一週間にやってもらいたいことだ」
高速エレベータ内の真澄と聖 (真澄の左手には火の着いたタバコとサングラス) 「その計画通りにうまくいけば黒沼龍三氏の芝居は芸術祭に参加できることになるだろう」 「できるだけ慎重に行動してもらいたい」 シャウーーー 「大都にとって将来有望な人物が3人もいるのだからな」 「3人・・・」 「こんな形でつぶしてしまいたくはない」 ・・・公共のエレベータ内でも喫煙中の真澄・・・(^o^;) ──────────────────────────────────────── エレベータ内のふたり 俯瞰 「それから後うしろにおれがいることはくれぐれも気づかれないように」 シャウーーー 「承知いたしました 真澄さま」
途中の階 (中央階くらい) チン
手前に胸より下の真澄の姿 手にサングラス 奥に軽く頭を下げる聖 開くドア 「では報告を待っている」 ガーー
エレベータに乗り込む人々 廊下を歩き去るサングラスをかけた喫煙真澄 ガヤガヤ コッコッ・・・
廊下に伸びる真澄の薄い影 (おれが仕事を離れて誰かのために こんなにもつくすことがあつただろうか・・・?) ←あつたの(つ)は(っ)の誤植 コッコッコッ
真澄の表情アップ 同じコマで向こうに歩き去る真澄後姿 (あと一週間) (これがうまくいけば・・・) コッコッコッ・・・ ──────────────────────────────────────── 大沢演劇事務所ビル 入り口の外観
の看板の前にまどか他のメインキャスト 手前にフラッシュを焚く記者たち多数 バッ 「円城寺さん! こっちむいてくださいよ !」 バッ 「円城寺さん主演の『イサドラ !』ですが 感想と抱負を一言・・・!」 「星歌劇団退団後初のミュージカル お気持ちはどうですか?」
まどかの横顔アップ 背景の記者達は2コマまたぎ 「一流のスタッフとすばらしい共演者に恵まれて幸運なスタートをきれると喜んでいます」 バッ 「舞台の方はみなさんに助けられてせいいっぱいやっていくだけですわ」
「芸術祭で賞をいただけるかどうかは稽古場での努力にかかっていると思います」 バッ 「でも円城寺まどか以外のイサドラは考えられない そんなイサドラを演じたいと思っています」 バッ ──────────────────────────────────────── 脇役の女優やダンサーたち 後方に汗一滴のマヤ 「すごいわね円城寺さん」 「記者会見ともなるとさすがもと星歌劇団の大スター」 「カンロクねえ」 わいわい 「あら ちょっと・・・ !」
頭を寄せる脇役たち 「ずうずうしいわね こんなところまでのこのこ顔を出して」 「もう大沢では芝居やれないんでしょ」 「なのにまだ芸術祭への参加をあきらめてないんですって」 「あきれた!」
「アカデミー芸術祭の主催者であるフジミ食品文化事業団の集いが 5日後にプリンセスホテルで開かれますが 円城寺さんも出席なさいますか」 「もちろんですわ」 「芸術祭の主だった関係者をはじめ演劇界や放送界の 主要な方達が集まる アカデミー芸術祭シーズン幕開けを祝う会ですもの」 「いろいろな方にお会いできるのを楽しみにしていますわ」
頬汗マヤ アオリ (文化事業団の集い・・・)
マヤを押す記者 俯瞰 「あ きみじゃまだよ どいてどいて・・・ !」 ドン 「円城寺さん ではこちらで『イサドラ !』のポーズをひとつ」 ──────────────────────────────────────── 頬汗青筋のマヤ (このページは縦3分割のコマ割りです) (アカデミー芸術祭の主催者) (文化事業団の集い・・・) (アカデミー芸術祭シーズンの幕開けを祝う会・・・) (集まるのは芸術祭の主だった関係者・・・)
まどか 周囲にカメラのフラッシュ 「円城寺さん ではこちらで『イサドラ !』のポーズをひとつ!」 バッ バッ
真っ黒バックに真っ白頬汗青筋マヤの横顔のアップ (どうすれば・・・?) (どうすれば芸術祭に参加できる・・・?) (きっとなにか手があるはずだわ) ──────────────────────────────────────── 青筋頬汗マヤの物思いアップ 背景に記者たち (マヤのうしろ髪が2コマまたぎ) (そうよ きっとなにか手が・・・ !) (芸術祭に参加できる方法が・・・ !)
(アカデミー芸術祭主催者・・・ !) (文化事業団の集い・・・ !)
咥えタバコに左手を添えて窓外を眺めるともなく眺める真澄 (あと一週間・・・・)
柱言葉 紅天女の主役を目指すマヤ。 だがそのためには演劇大賞が !! アカデミー芸術祭参加の手立ては !? ・・・でした。
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6 号
天井に届くほどの 巨大さです・・・(^_^;)
★から★の間マヤは 真澄の方には全く 目を向けず、終始 うつむいたままです。 ・・・(^_^;)
別ウインドウで開きます
もうおなじみの 電車の音です ・・・(^_^;)
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ というわけで、この号からコミックス31巻に採用されたページはまったくありませんでした。 見開きの扉も含めて30ページが丸々カットされたのはいったいなぜでしょうか?
一番おいしいところは部分的にでもコミックスに採用されているケースが多い中で、この エピソードは珍しくたっぷりと身のついたまま捨てられた魚の骨だったわけです。 ・・・(^_^;)
これが、往時を知るファンの間ではカットされた事が惜しまれつつも、なかなか見ることは難しい 為か近頃はあまり話題に昇らないミルキーウエイのエピソードの全貌でした。
以前ガラカメモリーさんでも言及されていたと思うのですが「ガラスの仮面」には時折こうした 大量の魅力あるエピソードのカットが発生します。 ・・・(ーー;)
これがあるので、ガラかめの改稿は必ずしも改善の為の改稿ではなくストーリーの短縮を主な 目的にしているのではないかと私は思うのですが・・・ ・・・(ーー;)
実は、次号でも次々号でもアカデミー芸術祭特別参加の手段にまつわる話が続くのですが、 これらも一部のエッセンスを除いて豪快にカットされています。 ・・・(^o^;)
今回はここで一区切りにいたします。 では、次回までみなさま、ごきげんよう。 <(_ _)> |
解説
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<= ご感想、ご意見、ご苦情、コメント等はこちらへどうぞ !! (^_-)-☆ |
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<= ゲストブックです。 ご来訪の記念に足跡など残してください !! |
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<= ガラスの改稿の裏話です コメントなどのカキコもどうぞ !! (^_-)-☆ 次のページ作成の進行状況や次回予告などを書くこともあります。 |
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”かぜ”の作成したサイト内横断リンク集 |
作成日 |
最終更新日と更新内容 |
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改稿 ・ 未刊行解説以外の ペ │ ジ も い ろいろ あ る よ !
見 て ね !
(^^) |
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06/04/29 「 キエカナ」 へのリンク追加 06/05/08 屋台場面の注釈を追記 06/04/12 背景とレイアウトの変更 06/04/06 画像のレイアウト変更 06/04/12 記述の追加とレイアウトの修正 06/05/01 「 キエカナ」 へのリンク追加 06/04/12 レイアウトの変更 06/04/12 新事実の追記二件と全体修正 06/04/17 内部リンクの追加 06/04/14 注釈の追記と情景描写の修正 06/04/17 内部リンクの追加 06/05/01 コンテンツ名変更 06/06/03 若干の注釈追記と微修正 06/06/16 若干の解説・注釈の追記と修正 06/06/16 更新 記述の追記と修正 06/06/16 解説・注釈の追記と記述の修正 06/06/16 解説・注釈の追記と記述の修正
06/08/28 追記と修正 12/01/13 更新 記事の追記 06/06/07 カラーも含む画像2枚 up
新コンテンツ作成ごとに随時更新中 必要に応じて随時加筆 2012/02/21 新規サイトを仲間に追加 (^^) ついに作家デビュー !! 作家デビュー2作目 !! 最新のコンテンツ |